質問<2280>
「「写像」」
日付 2005/4/9
質問者 やま


以前、次の問題に対し、
写像fに対し、A={(X,Y)│X(2乗)+Y(2乗)<1}の像f(A)を
図示せよ
 ①f:R(2乗)→R(2乗),f(X,Y)=(2X,3Y)
 ②f:R(2乗)→R(2乗),f(X,Y)=(X+Y,X*Y)

① f(A) の像は (x/2)^2+(\(\frac{y}{3}\)\()^{2}\)<1
② f(A) の像は x^2-2y<1
とありましたが、詳しく教えていただきたいです。

★希望★完全解答★

お便り
日付 2005/4/14
回答者 kino


丸2 の答えとして挙げておられる不等式は不十分です。

f(A) というのは集合です。点 (u,v) が f(A) に入っているのはどういうことかを
よく考えて見ましょう。
A の各点を f で写した先をすべて集めたものが f(A) という集合です。
したがって,(u,v)∈f(A) だとすると,f(a,b)=(u,v) をみたすような A の
要素 (a,b) が必ずあるはずです。つまり,もし f(a,b)=(u,v) をみたす
ような (a,b)∈A がなければ,(u,v) は f(A) の要素とはみなせません。

したがって,丸1 の f について,(u,v)∈f(A) とすると,
f(a,b)=(2a,3b)=(u,v) となるような (a,b)∈A が必ずあります。
a, b と u, v の間には 2a=u, 3b=v という関係があり,
(a,b)∈A より \(a^{2}\)+\(b^{2}\)<1 をみたしています。
したがって,a=\(\frac{u}{2}\), b=\(\frac{v}{3}\) をこれに代入すると
(\(\frac{u}{2}\)\()^{2}\)+(\(\frac{v}{3}\)\()^{2}\)<1 が導かれます。
このことから,B={(u,v)| (\(\frac{u}{2}\)\()^{2}\)+(\(\frac{v}{3}\)\()^{2}\)<1} とおくと,
f(A)⊂B であることがわかります。

逆に,(u,v)∈B のとき,a=\(\frac{u}{2}\), b=\(\frac{v}{3}\) とおくと
(a,b)∈A で,しかも f(a,b)=(u,v) であることがわかります。
よって B⊂f(A).

以上より,B=f(A) がわかります。
よって,f(A)={(u,v)| (\(\frac{u}{2}\)\()^{2}\)+(\(\frac{v}{3}\)\()^{2}\)<1}.
(u,v の代わりに x,y や X,Y を使っても内容は全く変わりません。)
なお,f(A) は uv 平面では (\(\pm\)2,0),(0,\(\pm\)3) を通るような楕円の内部
(境界は含みません)となります。

丸2については,(u,v)∈f(A) ならば, f(a,b)=(a+b,ab)=(u,v) をみたす
(a,b)∈A がとれます。
a+b=u, ab=v を a, b について解けるかどうかを考えます。
b=u-a を ab=v に代入すると,a(u-a)=v. よって \(a^{2}\)-ua+v=0 という
2 次方程式を得ます。
a はこの方程式の実数解なので,判別式について \(u^{2}\)-4v≧0 でなければなりません。
このとき,a=u-b としても同様の 2 次方程式 \(b^{2}\)-ub+v=0 を得ますので,
結局 a, b は 2 次方程式 \(t^{2}\)-ut+v=0 の 2実数解です。
このような a, b が存在することを保証するには,\(u^{2}\)-4v≧0 が必要十分です。

また,例えば (a+b\()^{2}\)-2ab=\(a^{2}\)+\(b^{2}\) という式を用いると,(a,b)∈A より
1>\(a^{2}\)+\(b^{2}\)=(a+b\()^{2}\)-2ab=\(u^{2}\)-2v となることがわかります。
よって,B={(u,v)| \(u^{2}\)-2v<1 かつ \(u^{2}\)-4v≧0} とおくと,
f(A)⊂B であることがわかりました。

上の議論はそのまま逆にたどれます。
実際,(u,v)∈B に対し,\(t^{2}\)-ut+v=0 は 2 実数解を持ち,それを a, b とおくと,
解と係数の関係より u=a+b, v=ab と表せます。
そうすると,\(a^{2}\)+\(b^{2}\)=(a+b\()^{2}\)-2ab=\(u^{2}\)-2v ですが,(u,v)∈B より \(u^{2}\)-2v<1.
したがって \(a^{2}\)+\(b^{2}\)<1.
ゆえに (a,b)∈A で,解と係数の関係から f(a,b)=(u,v) が従います。
よって B⊂f(A) であることがわかりました。

ということで,f(A)=B={(u,v)| \(u^{2}\)-2v<1 かつ \(u^{2}\)-4v≧0} で,
これは uv 平面で放物線
v=(\(u^{2}\)-1)/2 と v=\(u^{2}\)/4 に挟まれた部分になります。ただし境界を含みません。
言い換えると,v=(\(u^{2}\)-1)/2 の上側と,v=\(u^{2}\)/4 の下側の部分を合わせた形です。
境界については,v=(\(u^{2}\)-1)/2 のグラフ上の点は含みません。
v=\(u^{2}\)/4 のグラフ上の点は含みます。
また,v=(\(u^{2}\)-1)/2 と v=\(u^{2}\)/4 との交点 (\(\pm\)\(\sqrt{\quad}\)2,\(\frac{1}{2}\)) は含みません。