質問<2416>
「「微分方程式」」
日付 2005/6/11
質問者 あずみ


問 次の微分方程式の解を求めなさい!
(1) y"+3y'=2sinX+cosX
(2) 3ydy=2(xy+x)dx

★希望★完全解答★

お便り
日付 2005/6/17
回答者 亀田馬志


自分の多重ロジスティック回帰分析の勉強も煮詰まってるんで(笑)、
気晴らしに『解ける問題』行ってみましょうか(笑)。

基本的な『解き方』の解説は質問<2274>質問<2293>に書いて
あります。
そこで今回はそちらに準じて『演習問題』として、復習のカタチで書いていきます。

問 次の微分方程式の解を求めなさい
(1) y"+3y'=2sinX+cosX

非同次型線形微分方程式の問題です。

手順①:同次微分方程式を解く。

この場合同次方程式は

・y"+3y'=0

です。『微分演算子D』を用いて書き換えると、

・(\(D^{2}\)+3D)y=0

となります。因数分解して

・D(D+3)y=0

より、

・D=0、または-3

が導かれます。
よって線形結合で一般解を記述すると、積分定数を\(C_{1}\)、\(C_{2}\)として、

・y=\(C_{1}\)*e^(0*X)+\(C_{2}\)*e^(-3X)
∴y=\(C_{1}\)+\(C_{2}\)*e^(-3X)・・・①

となります。

手順②:特殊解を捏造する。

①のカタチから特殊解F(x)のカタチを類推します。
u,vをそれぞれxの関数として、

・F(X)=u+v*e^(3X)

ってのが『類推された』特殊解です。これからロンスキアン(ロンスキ行列式)
を求めます。

(1 e^(-3X))(u') ( 0 )
・(0 -3e^(-3X))(v')=(2sinX+cosX)

ロンスキアンから次の式が出来ます。

・u'=-(\(\frac{1}{3}\))*e^(3X)*(2sinX+cosX)
・v'=(\(\frac{1}{3}\))*(2sinX+cosX)

v'はすぐ積分可能ですね。u'はちょっとメンド臭いんですが、
『部分積分』の実行で、

・∫e^(3X)*sinXdX=-e^(3X)*cosX+3*∫e^(3X)*cosXdX
=-e^(3X)*cosX+3*e^(3X)*sinX-9*∫e^(3X)*sinXdX
∴10*∫e^(3X)*sinXdX=-e^(3X)*cosX+3*e^(3X)*sinX
∴∫e^(3X)*sinXdX=-(\(\frac{1}{10}\))*e^(3X)*cosX+(\(\frac{3}{10}\))*e^(3X)*sinX

となります。e^(3x)*cosXの積分は御自分でやってみて下さい。

ゆえに

・u=-(\(\frac{7}{30}\))*e^(3X)*sinX-(\(\frac{1}{30}\))*e^(3X)*cosX
・v=(\(\frac{1}{3}\))*sinX-(\(\frac{2}{3}\))*cosX

となります。
アトは求められたu、vを特殊解F(X)に代入して一般解+特殊解の形で書いて
整理すれば全て終了です。
解は\(C_{1}\),\(C_{2}\)を積分定数として、

・y=\(C_{1}\)+\(C_{2}\)*e^(3X)+(\(\frac{1}{10}\))*sinX-(\(\frac{7}{10}\))cosX

となります。

(2) 3ydy=2(xy+x)dx

コレは『線形微分方程式』では無いです。『非線形微分方程式』ですね。
(違いを考えてみて下さい)
しかしながら、『1階』なんで、そんなに難しくも無いです。
基本的には、僕が言うのも何なんですが、あまり『発展性』がある問題でも無いん
ですよ(笑)。
このテの『1階非線形微分方程式』ってのは大学入って初年度には『必ず』と言って
イイ程やるんですが、『旧時代の』名残ですね(笑)。
『どうだ?こんな解き方は???スゴイだろ?』みたいな『先生の解法テクニックの自慢
のオンパレード』です(笑)。しかしそのアトには大してそのトピックの発展性はあり
ません(笑)。何故なら『高階の非線形微分方程式』ってのは通常解くのが非常に困難
だからです。(だからカオス理論=非線形偏微分方程式の研究の一種ってのは難解なん
です。)
もう一つ言えるのは、近代の数学(特に19~20世紀)ってのは『線形代数の時代』なん
です。『線形』って概念がベクトルとか関数とか微分方程式に与えた影響力は計り知
れません。よって『線形』に直結した勉強を重要視した方がより俯瞰したパースペク
ティヴが得れる事でしょうし応用範囲も広いです。
まあ、そんな事言ってもこのままこの問題をほったらかすワケにも参りません
ので(笑)、ちょっとやってみましょうか。
『変数分離型』と言われる手段を用います。コレは非常に大事な手段で同じ様な発想
が最初の『線形偏微分方程式』にも表れます。それは『違う変数同士を分離して同じ
変数同士をまとめる』と言う手段です。

・3ydy=2(xy+x)dx
   =2x(y+1)dx
∴{3y/(y+1)}dx=2xdx
↑ ↑
y同士まとめちゃう |
      x同士まとめちゃう

こうなったら両辺積分は可能ですよね?ちょっと書き換えてみます。

・{1-1/(y+1)}dx=(\(\frac{2}{3}\))xdx

左辺をyに付いて、右辺をxに付いて積分すれば完了です。

・y-ln|y+1|=(\(\frac{1}{3}\))*\(x^{2}\)+C(積分定数)

この場合『yに付いて整理』するのは難しいんで、次のようにでも書けば充分でしょう。

・(\(\frac{1}{3}\))*\(x^{2}\)-y+ln|y+1|=C(積分定数)

こんなトコロかな?以上です。